英語環境に慣れるために、iPhone 13 Pro を手にしてから(実際はもっと前、Hackintosh をいじっていた頃から)手元のデバイスはすべてシステム言語を英語にしていた。
しばらく続けているうちに、体験を揃えたいという理由と、外の月亮が丸い、Android の経験から「国際版の方が国内版より良い」という思い込みもあって、米国区 Apple ID をメインにしてみることにした。
ここではその体験と、少し役立ったことを書いておく。
アプリの出方
最初は国内アプリが足りず、しょっちゅう中国ストアに戻るんじゃないかと心配したが、ほぼ杞憂だった。
多くのソーシャル系は米国区にもある。海外留学の人が多いから、と考えれば自然だ。
それでも中国区に戻る必要がある例はある:
- 工商銀行(ICBC)。米国ストアにあるのは国際向けの ICBC Mobile Banking だけ。一方で交通銀行、中国銀行、農行、招行、建行などは国内版アプリが並んでいるのに、宇宙最大行だけは……
- 抖音・飛書。海外には TikTok と Lark があるから。
- マクドナルド。米国アプリはアメリカ向け。アメリカ人が中国に来ても結局 WeChat か Alipay のミニプログラムで注文するしかない。
まとめると、多くのアプリは揃っていて、国内外で別アプリになるもの、国内専用のものだけ中国区に戻ればよい。
Make it better
ここまで読んだなら、米国区 ID をメインにしたい気持ちはあるはず。脱線しないように、体験を良くするコツだけ書く。
米国区 Apple ID の作り方? チュートリアルは山ほどあるので省略。
Apple, This way!
中国にいながら米国区を快適に使うには、適切なプロキシ分流が欠かせない。多くの Apple サービスは直結でよく、米国 App Store も国内から普通に開ける。
自分も長い間、Apple まわりは基本直結だった。
ところが、あるとき問題が起きた。

antfu がポッドキャスト「尖不想寫扣 No Coding Today」 を始めて、Apple Podcasts のリンクを出した。
開けない。というより、「存在しない」と出る。
すぐに Apple Podcasts の国区ロックを疑ったが、分流ルールを探すのが面倒で放置していた。
あとで V2EX の 「苹果需要代理的域名有哪些」 を読み、#4 のリストが自分には合っていた。共有しておく。
li19910102
多年蘋果用戶,長期美區 ID 登錄,在國內使用總結出來的代理域名,覺得對你有幫助的煩請點個🌟
https://raw.githubusercontent.com/li2282231/Clash-rule/refs/heads/main/AppleProxy.list
作者を応援してスターを。
ルールだけ欲しい/リンクが死んだ場合は次のとおり:
# Apple IntelligenceDOMAIN-KEYWORD,apple-relay# Apple FindMyDeviceDOMAIN,humb.apple.comDOMAIN,fmipalservice.icloud.comDOMAIN,p44-fmfmobile.icloud.comDOMAIN,p44-fmf.icloud.comDOMAIN,p44-fmip.icloud.comDOMAIN,p44-fmipmobile.icloud.com# Apple PodcastsDOMAIN-SUFFIX,podcasts.apple.comDOMAIN-SUFFIX,podbean.comDOMAIN-SUFFIX,soundon.fmDOMAIN-SUFFIX,fmDOMAIN-SUFFIX,seahorseplanet.net# Apple BooksDOMAIN,buy.itunes.apple.com# Apple TVDOMAIN,amp-api.videos.apple.comDOMAIN,hls-amt.itunes.apple.comDOMAIN,hls.itunes.apple.comDOMAIN,np-edge.itunes.apple.comDOMAIN,play-edge.itunes.apple.comDOMAIN,tv.applemusic.comDOMAIN,uts-api.itunes.apple.comDOMAIN-SUFFIX,tv.apple.comPROCESS-NAME,TV# Apple iCloud Private RelayDOMAIN,mask.icloud.comDOMAIN,mask-canary.icloud.comDOMAIN,mask-h2.icloud.comDOMAIN,mask-api.icloud.comDOMAIN,mask.apple-dns.netDOMAIN,canary.mask.apple-dns.netDOMAIN-SUFFIX,safebrowsing.apple頼む!iRingo

iRingo をざっくり紹介する。詳細はプロジェクトページへ。
できること:
- 純正の天気や地図などを強化
- TestFlight の地域を切り替え
- Siri のおすすめを強化
- Apple TV をカスタム
- Apple News を解放
中国区アカウントでも(一部)効く。
前提として、メジャーなプロキシアプリが必要。
え、ないの? それで米国区 Apple ID を……?
国区 Apple ID を端末に追加
米国区にないアプリが必要なときは、一時的に中国区へ切り替えてダウンロードする。
App Store でアカウントを切り替えるたびに SMS や OTP が必要になる。
ログアウト/ログインは避けられないが、認証コードのたび打ちは避けられる。あとで米国区に戻っていても、すでに入れた国区アプリの更新が楽になる。
手順は 設定 → Apps → メール/カレンダー/連絡先 に国区アカウントを追加する。そうすると端末が信頼済み扱いになり、検証を毎回求められにくくなる。

支払い方法
App Store に紐づけるカードはアカウントの国と一致する必要があるため、中国国内発行の Visa、Mastercard、American Express は単ブランドでも二重ブランドでも基本つながらない。
余談だが、国内 JCB は仕組み上、日本区 App Store には紐づけやすい。
なので迂回策が二つ:
ギフトカード
入手経路は多いが、一番おすすめは Apple 米国公式。公式はカード種を問わず、銀聯クレジットでも買える。

次点で信頼できる第三者。自分は Alipay の PockytShop を使っていて、今のところ問題なし。
咸魚や淘宝の販売は自分は未経験なのでコメントしない。
App Store のトライアル(Apple Music 3 ヶ月無料、Duolingo Super 7 日など)はカードがないと無理、と思っている人が多いが、実際は違う。試用終了後に引き落とせる残高があれば購入できる。
具体例:

Duolingo Super のファミリー版、1 週間無料。
画面は $9.99/月に見えるが、実態は年契約で一年に一度更新。つまり一週間後に $119.99 を一括請求される。
ギフトカードで残高を足して $119.99 を満たせば、トライアル付きで契約できる。
本当に課金されたくないなら、試用期限前に App Store で解約を忘れずに。
PayPal
米国 PayPal は中国発行の Visa / Mastercard / Amex を紐づけられ、さらに App Store に連携できる。
ただし米国 PayPal 自体の登録は難しく、+86 では作れない。Wikipedia 寄付で Google Voice を付ける、といった裏道はあるが、PayPal のリスク管理は厳しい。IP が跳ぶと制限や永久 BAN になり、一度 BAN されるとカードの解除もできず再紐づけも困難。
どうにか成功しても、安定 IP がない限り PayPal にはログインしない方がよい。普段の購入は App Store だけで十分。
雑多
iPhone のおかげでスマホいじりの時間は減った(iOS がいじらせないから)。
それでも長いあいだ、いろいろ試してきた。
Apple ID のリスク
外区 ID が突然 BAN された、という話はネットに多いが、自分は今のところ一度もない。生存者バイアスかもしれない。
ただ、一度だけアカウント制限っぽいものがあった。アプリ内課金や有料アプリが、いつも この取引は完了できません のような表示(当時は米国 ID をメインにしておらず、この文言は中国語だった記憶)。米国のオンラインサポートに連絡したら、数十分で直った。因果は不明。
注意したいのは闇ギフトカードの連座。自作プロキシ以前は IP も跳んでいたが BAN はなかったので、「IP が跳ぶだけで即 BAN」ではなさそう。
変なフォント
Android の頃はフォントをいじるのが好きだった。「犬神志」という WeChat 公式の 「山海苹方」 が印象に残っている。細部は忘れたが、字形の癖が好きだった。

iOS でもだいたい再現できる。原理はグリフの上書きで、システム言語の並べ方を変えると字形が混ざって見える。
同じ趣味なら参考まで。好みの領域で、万人向けではない。

長く見ていると、普通の国标フォントが逆に違和感になることもある。
That’s it! Enjoy yourself!